2023年12月19日

北部と南部のちまき:異なる葉の品種がもたらす風味と視覚的魅力

最終更新日:2023.12.18

こんにちは。琉球かめ〜食堂JOURNALの齊藤です。

第九回目は、北部の粽(ちまき)、南部の粽(ちまき)に使用される粽葉の品種は異なる種類ごとにどのような利点があるのでしょうか?に関してのお話ししたいと思います。

台湾では各種の粽子の味、使用される材料、内餡に詰められる食材は異なります。また、選ばれる粽葉も異なるものがあります。

台湾で一般的な粽子の粽葉としては、麻竹葉と桂竹の筍殻がよく使われます。

 

北部の粽(ちまき)で使用される「桂竹葉」の特徴と利点

竹の葉「桂竹葉」は、実際には「桂竹の竹籜(たけがら)」を指し、桂竹の筍殻のことであり、竹の葉ではありません。外観は茶色で斑点があります。

特徴は、桂竹の筍殻の香りが漂うことです。特に、桂竹葉は湿気を含みやすい性質があるため、蒸して調理する北部の粽子に向いています。

【北部地域桂竹の筍殻の品種と特徴】

堅実な構造:桂竹の筍殻は堅実でしっかりとした構造を持っており、ちまきを包む際に安定感を提供します。これにより、ちまきの形をしっかりと保ちながら、中身を包み込むことができます。

自然な風味:筍殻は竹の部分であり、その天然の風味や香りがちまきに特有の風味をもたらします。竹の香りがちまきに深みを与え、食べる人々を魅了します。

【北部地域桂竹の筍殻がもたらすちまきに対する影響と味わいの違い】

安定感と形状:桂竹の筍殻の堅実な構造は、ちまきを包む際に形状をしっかりと保つことを可能にします。具材や糯米を包み込む際に、筍殻がしっかりとした枠組みを提供し、ちまきの美しい形を作り上げる役割を果たします。

自然な風味のプレゼンス:筍殻の自然な香りや風味は、ちまきに深い風味を加えます。竹の香りはちまきの中に広がり、食べる人々をほんのりとした香りで包み込むことで、食事の楽しみが一層深まります。

 

南部の粽(ちまき)で使用される「麻竹葉」の特徴と利点

麻竹葉

台湾の粽葉(ちまきの葉)としては、主に麻竹葉(またけば)が最も一般的です。これは乾燥させたものや新鮮な葉を使用して、粽子を包むために使われます。水に浸した麻竹葉は光沢のある鮮やかな草緑色に変わります。

外観は緑色で斑点がなく、特に麻竹葉は韌性があり、香りが濃く、もち米がくっつきにくいという特徴があります。これらの特性から、主に南部の粽子で使用される粘り気のあるものを水煮で調理する際に麻竹葉が使用されます。

【南部地域麻竹葉の品種と特徴】

薄さと柔軟性:麻竹葉は薄くて柔軟な特性を持ち、ちまきを包む際に適しています。葉が薄いため、ちまきの包み込みがスムーズに行え、糯米や具材が均等に広がります。

香りの吸収:麻竹葉は天然の香りを吸収しやすい性質を持っています。そのため、ちまきの包み込み中に香りを吸収し、ちまき全体に香りを広げることができます。

【南部地域麻竹葉がもたらすちまきに対する影響と味わいの違い】

薄さと包みやすさ:麻竹葉の薄さと柔軟性は、ちまきの包み込みを簡単に行うことを可能にします。葉が薄いため、ちまきの中に具材を均等に配置しながら包むことができ、美しい形状を作り出すことができます。

香りの広がり:麻竹葉の吸収能力により、ちまきの中に包まれた具材や糯米が麻竹の香りを取り込みます。食べる際にその香りが広がり、ちまきの風味が一層豊かになります。

 

地域ごとの粽葉の違いがもたらす豊かさ

ちまき茹で上げの写真台湾のちまき文化は、北部の桂竹の筍殻と南部の麻竹葉という異なる粽葉の選択肢によって多様性が豊かに表現されています。それぞれの地域のちまきには共通点と個性があり、粽葉の違いがちまきの地域ごとの個性と魅力を豊かに形作っています。

【共通点】

伝統の尊重:

北部桂竹の筍殻と南部麻竹葉の両方のちまき文化には、伝統を尊重する姿勢が見られます。どちらの地域も、ちまきを伝統的な食材や方法で作ることを大切にしており、その伝統が次世代に受け継がれることを重要視しています。

地域の特産品の活用:

どちらの地域でも、地域ごとの特産品をちまきに取り入れています。北部の桂竹の筍殻や南部の麻竹葉は、それぞれの地域の自然環境や風土に合った粽葉として活用されており、地域の個性をちまきに反映させています。

【個性と魅力】

味わいの違い:

北部のちまきは、桂竹の筍殻の香りや風味を楽しみながら、具材とのバランスを楽しむことができます。一方、南部のちまきは、麻竹葉の柔らかな包み込みと香りが、糯米との相性を引き立て、独自の味わいを生み出します。

形状と包み込み:

桂竹の筍殻はしっかりとした構造を持ち、ちまきの形状を安定させます。これに対して麻竹葉は柔軟で包みやすく、ちまきの形状や具材の配置に柔軟性を与えます。どちらも包み込みのプロセスで個性が発揮されます。

香りと風味:

桂竹の筍殻と麻竹葉はそれぞれ異なる香りと風味を持ちます。竹の香りや麻の風味がちまきに広がり、食べる人々に地域の自然を感じさせます。

 

その他記事

メールマガジン

琉球かめ〜食堂のお得な情報をお届けします